第149話デザイン部に行きたい

クラブのダンスホールでは、若い男女が脈打つようなビートに合わせて体を揺らしていた。

アデラインは静かに座り、踊る人々を眺めているように見えたが、その視線はどこか虚ろだった。

「アデライン、大丈夫?」ケイトは眼鏡を押し上げた。「もう帰る?」

クラブに行こうと言い出したのはアデラインだったのに、ここに来てからというもの、彼女はグラスに口をつけることもなく、口数も少なかった。

ロナルドのことが関係しているのだろうとケイトは見当をつけていたが、本人が何も言わない以上、無理に聞き出すつもりはなかった。

「アデライン、踊らない?」フィンが近づき、彼女に向かって手を差し伸べた。「少し汗をかいたほう...

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